事業再生への「道」

デルタ経営コンサルティング
経営戦略の鍵

粉飾決算は誰がため?


これまで大がかりな粉飾決算を行ってきた会社さんが限界を迎えるケースが増えています。
架空売上・架空仕入等により利益を水増しする手法が主ですが、他には費用を資産に計上したり、関連会社間でのやり取りを含め複雑な仕組みを講じているケースも見られます。
いずれにしても共通しているのはいざ「再建策を検討しよう」という場面になっても実態がスッキリと分析できず、ご本人達でさえも実態の損益に自信がなさそうだったりで、計画策定が相当に困難な道程となる点です。
粉飾決算に手を染めた経緯・動機はグループ内の1社をどうにかするため(銀行から引き続き融資を受けるため、経営事項審査等へ提示する決算について条件をクリアするため…等々)だったりと小さな範囲から始まるのですが、いずれは「体質化」し、グループ会社が多い場合はそれらのやり取りで黒字化・予算達成することが常態化していきます。
決算は1年間の成績であり、企業経営の基本でもあります。決算をいくら真面目かつ精密にやったところで、それは静的な評価でしかないと歯がゆさを感じるぐらいです。しかしその決算自体を歪めてしまうと、企業経営のPDCAが全く回らないことになりますし、経営者自身も実態が段々分からなくなってきます。
結果としてPDCAのない会社、経営戦略のない会社、秘密主義が横行して優秀な人材が居着かない会社になるのは当然です。
粉飾決算は誰のためにもならない、特に経営者は後で軽蔑され全てを失うだけ…という点は十分にご理解頂きたいなあと思う今日この頃です。

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