事業再生への「道」

デルタ経営コンサルティング
事業再生のポイント〜Turnround〜

何故返済するのですか


何故借りたお金を返すのか、素朴に考えてみたことがありますか?
お国柄によっては、債務者寄りの法体系となっていて(残念ながら日本は債権者寄りと言われています)、会社更生法を申し立てた債務者が債権者を訴えるなんていう荒業がみられたりします。(しかも「和解」していました)
お金を貸す・借りるというのは双務契約なのですから、一方的にどちらかが悪いということはないはずです。勿論、甘い見通しに基づいて借りてしまった場合は自らの不明を恥じる必要はあるでしょうが、貸し手もプロとして恥を知るべきと考えられるケースがないではありません。
借りたお金を返すのは何故なのでしょうか。それは、運転資金や設備資金など、将来前向き資金を調達するための信用作りだと思います。
しかし、最早前向き資金を調達している場合ではなくなった場合、お金を返すのは何故なのでしょうか?
義理…それも良いでしょう。元銀行員としてはありがたい話に思えます。
しかし、資金繰りが詰まってきて、使えるおカネが限られてきた場合には、頭を切り替える必要があります。
従業員の給料として手元のカネを使うのか、取引先に支払うために使うのか。本来は事業の維持・継続の視点(もしくはここで「けじめ」をつけ、再チャレンジするという視点)から優先順位を考えるべきです。
「返済を予定通り続けていれば、銀行が例年通り折り返しを出してくれるから…」といった甘い考えも禁物です。残念ながら、担当者も変われば方針も変わるのが金融機関という組織です。冷静に、あなただったら今の自分の会社におカネを貸しますか?あなたが考えてもやはりおカネを貸せないような状況であれば、今後は残されたカネをいかに有効に使うかを考える方が良いと思われます。
再生に関する手続きを進めるおカネすらなければ、破産手続も遂行できるか怪しくなります。追い込まれる前に、是非一度立ち止まって考えてみて下さい。

キーワード>死に金 資金繰り 貸し手責任

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